キャラクターの可愛さや3Dモデルのクオリティの高さでリリース前から話題になっていたスマホ向けゲームアプリ『蒼藍の誓い – ブルーオース』。が、公式サイトなどを見てもあまり説明がなく、レビューもキャラクターの良さを褒めるものばかり。海戦RPGやアクションシューティングにカテゴライズされてはいても、ハイライトされているのは大破や結婚システムが多いですよね。
ギャルゲーなのか本格RPGないしアクションなのか、気になったのでプレイしてみた感想・蒼藍の誓いとはどんなゲームなのかをまとめてみました。
蒼藍の誓い – ブルーオース基本情報
蒼藍の誓い – ブルーオースとは
『蒼藍の誓い – ブルーオース』は2020年4月7日に正式リリースされた基本スマホ(Android/iOS)向けゲームアプリで、カテゴリーとしてはアクションRPGに分類されています。
元々『ブルーオース』は中国の北京巴別時代科技股份有限公司(Babeltime)が開発し2019年夏から中国で提供されていたゲームアプリで、日本版は香港に本社のあるZephyrus Gamesという企業によって配信されています。このあたり好みが分かれそうなところですね。
が、ざっくり言ってしまえば『蒼藍の誓い』は日本の『艦隊これくしょん(艦これ)』にインスパアされたゲーム。一世を風靡しましたからね、艦これ。『ブルーオース』もメインとなるのは擬人化(美少女化)した艦船で、全体的に艦これのパクりとも言えなくない艦これをアレンジしたような作品となっています。システムや操作性は「艦これアーケード」に近いとの評もかなり多いようです←筆者はアーケイド版未プレイのため比較できません。
とは言え時代は進化していますから『蒼藍の誓い』は立体的な3Dバトル・2Dと3Dを自由に切り替えられる、ARカメラ機能で現実世界に推しキャラ(戦姫)を映し出せるなど最新システムがふんだんに搭載されています。特に3Dモデルの動きのスムーズさやモーション数の多さは圧倒的。
PCでもプレイ可能
上記で「基本スマホ向け」と濁した書き方をしていますが、これは『蒼藍の誓い – ブルーオース』公式サイトにパソコンからアクセスすると、トップ画面でwindows版が配布されているため。エミュレータを使ってパソコンでスマホ向けアプリをプレイしているという方もいらっしゃいますが…『蒼藍の誓い』の場合は公式がPCで遊んでも良いですよと太鼓判を押しているような形です。
映像やモーションに凝っている分、データ容量は大きめなので「スマホの容量が危険かも」という方などはPC版でプレイしてみても良いかもしれません。モバイル端末との連携も出来ますし、インストール方法なども公式サイト内で解説してくれています。PC向けの方が更にデータ容量が大きいので画像も単に拡大した形ではなく綺麗に表示されるような気がします。
キャラデザ・音楽、CVはほぼ日本人が担当
中国で開発されたゲームではありますが『蒼藍の誓い – ブルーオース』はキャラクターデザインやゲーム内音楽の作曲に多くの日本人が起用されています。そのためイラスト、プレイ中に聞こえてくる楽曲も親しみやすいものとなっています。CVも日本の声優陣が担当されており、水樹奈々さん・田村ゆかりさん・浅倉 杏美さん・大橋彩香さんなどなど豪華なキャスティングになっています。
日本の声優さんでフルボイスなので随分頑張ったなと思いましたが、中国製ゲームでも“日本の声優をキャスティングして日本語で音声を収録する”という事が普通に行われているそう。イラストや音楽なども日本で活躍している方々が担当されているためか、ゲームの出来栄えとしては「日本のゲームだよね」と言いたいクオリティです。海外発のゲームアプリにありがちな「日本語が変」なんてこともありませんでした。
蒼藍の誓いのシステムや魅力的な点
蒼藍の誓いの世界観
『蒼藍の誓い – ブルーオース』はブルースフィアという世界が舞台。
ブルースフィアの特定海域には“オースエネルギー”という未知のエネルギーが湧き、人々はそれを開発・運用することで高度な科学技術を得ました。“オースエネルギー”を使ったテクノロジーとして生み出されたのが、かつてブルースフィア全土で繰り広げられた大戦で活躍した艦船をモデルにした“戦姫”と呼ばれる半人造人間のような存在。
そのころブルースフィアと遥かに遠くにある「アンブラ星」に住む「ムーバー」達ではより高度で強力な技術を得るため各地の“オースエネルギー”を略奪。ブルースフィアに豊富に存在する“オースエネルギー”に目を付けた「ムーバー」はゲートを使用しブルースフィア各地の採掘プラントを占拠しようと侵略してきます。ムーバーの侵略に対してブルースフィアは各陣営が団結し、指揮官の元で“戦姫”がオースエネルギー採掘プラントの護衛・ムーバーの撃退をしているというところが物語のスタートです。
ゲームシステム概要
『蒼藍の誓い – ブルーオース』には他ゲームで良く見かける機能は大体揃っているように感じます。艦これアーゲイド版とよく表現されていますし、私が知る限りではアズールレーンとかなり被っている印象。プレイヤーがやる事を大まかには下記の5つに分けられます。
- 出撃>物語・海域調査(ストーリーや周回要素)
- 探索(ガチャ要素)
- 戦姫の強化・育成・好感度上げ
- 船隊(デッキ編成要素)
- 基地を建設する
『蒼藍の誓い – ブルーオース』の魅力
シンプル操作×派手演出のバトル
これは文字で説明するよりも動画を見て頂いた方が早いですね。
攻撃演出がかなり派手めで、ところどころ“戦姫”のアップなども入っていきます。海戦がメインだからか海の波などの作り込みも結構しっかりしていて、同じエリアでも戦闘タイミングによって表情が変わるのが結構面白いです。
3Dモデルキャラをスマホ画面で感覚的に操作し、移動速度を変えたり攻撃を避けたり、使用する武器に敵との距離を測るなどのアクション要素が強い印象があります。MMORPG・アクションゲーム要素があるので慣れないうちは戸惑いますが、チュートリアルを進めると倍速や自動戦闘も行えるように。周回であればTVを見ながらでも時々確認していれば勝手に戦ってくれます。
パラメーターのどの部分を伸ばすのか・装備のカスタムなどは無く、強化はわりと一本道タイプ。ただしバトルをしてくれる“戦姫”達は空母、駆逐艦、重巡洋艦、軽巡洋艦など船種(タイプ)に分けられており、クエストに応じてデッキを組み替える必要も結構出てきます。
キャラクターグラフィックが美しい
『蒼藍の誓い – ブルーオース』の最も強力なポイントと言えるのは“戦姫”達(キャラクター)の可愛らしさとモーション。好みはあるかと思いますが、広告などでも使われているメイン画像からもうかがえるようにキャラクターデザイン自体がかなり魅力的ですよね。そこまで萌えゲーに興味のない私も見入ってしまうくらいに可愛いです。
第二次世界大戦時の艦船をベースに美少女・美女キャラクターとして擬人化されている“戦姫”達はモデルになった戦艦・戦艦を所有する国のイメージを受け継ぎつつ、独自のデフォルメやキャラ作りも盛り込まれており個性豊か。黒髪×和風チックな衣装で刀状の武器を持った子もいれば、クイーン・エリザベスやら銀髪オッドアイの子もいます。画調が嫌いという方でない限りは自分の好みにあう“戦姫”が見つかるのではないでしょうか。
更に『蒼藍の誓い – ブルーオース』は3Dがスマホゲームとしてはかなり上位に入るほど綺麗。イラストからのグレードダウン感が少ないですし、ストーリーの要所だけではなく全体的に3Dで見ることが出来ます。ストーリーパートはもちろんフルボイス、プレイヤーの選択肢によってきちんと反応も変わりますよ。
中破・大破もあり3Dになる
美少女化戦艦ゲームには“中破”や“大破”と呼ばれる、キャラクターが一定以上のダメージを受けた際に服が破れるというエフェクトも存在しています。この“中破”や“大破”についても2Dのイラストだけではなく全て3Dモデル対応、下着が見えたりと一部のユーザーにとっては嬉しい内容となっています。ついでにホーム画面では3Dキャラのタッチ機能もあり、推しの“戦姫”をタップして反応を楽しむことも出来ますよ。
箱庭育成&コミュニケーション
『蒼藍の誓い – ブルーオース』にはストーリーを進めたりクエストをこなす“出撃”以外に、“建設”という項目があります。この“建築”は基地内に食堂やアイテムを生産してくれる生産部などの建物を建てたりレベルアップしていく育成パートの一種。アークナイツにもありましたし、アドベンチャーゲームなんかにもよくあるタイプですね。
- オフィス
→オフィスLvが他建物のレベル上限の基準となる - パールベイ食堂
→当直可能な戦姫数を確保(増加)する - 寮舎
→戦姫の気分値を回復 - 風呂場
→戦姫の気分値回復、経験値獲得、プレゼントを渡して強化 - 生産部
→アイテムを産出する - 製油所
→燃料を産出する - オースエネルギー室
→電力を産出、メカニカルメダルを増加 - 居酒屋
→資源を産出する
と、各施設にはそれぞれゲームの進行に必要な役割があります。また各施設はアイテムの産出や“戦姫”の回復を確認するためではなく、中を確認することも出来ます。施設の中にはSD化された“戦姫”のちびキャラが登場し、ツンツンとタップしてリアクションを楽しんだり、長押しして持ち上げてみたりと美麗3Dとはまた違った愛で方を出来ます。
風呂場が『蒼藍の誓い』の目玉?!
レベルを上げるほどアイテムをガンガン生産してくれる施設というのは別のゲームでも結構見かけますが、育成要素としても美少女ゲームとしても見逃せない『蒼藍の誓い – ブルーオース』の施設は風呂場。
“戦姫”をお風呂に入れてあげるには温泉コインというアイテムが必要ですが、入浴させることで気分値をクイック回復させる&プレゼントをあげることでステータスをアップさせることが出来ます。入浴する“戦姫”はランダムではなくプレイヤーが指定可能。首から上しか見えませんが(笑)推しを勢揃いさせたりして遊べそうです。
高感度MAXで結婚も出来る
『蒼藍の誓い – ブルーオース』は美少女ゲーム的な部分に力が入れられています。キャラデザやグラフィックの美しさ以外に、上記のお風呂場施設であったり、キャラクター好感度が上がると結婚することが出来るなどの仕組みも。大まかな仕様やイベントの演出についてはアズールレーンと似ており、対象キャラときちんと教会まで行って挙式するムービーが用意されています。
『蒼藍の誓い – ブルーオース』の評価は?
皆様の評価・レビューについて
豪華声優陣の起用や魅力的なグラフィックを押し出した広告などから、事前登録時点で話題作であった『蒼藍の誓い – ブルーオース』。インストール数もかなり伸び、6月初めの時点での評価は
- App Store:星5つ中4.6(評価件数2.7万件)
- Google Play:星5つ中3.5(評価件数4,421件)
となっています。iOSユーザーの評価件数が非常に多く、好意的なレビューが多いことも分かります。高評価レビューの内容は概ねグラフィック・3Dモデルとボイスの良さ、無課金でも頑張れば強いデッキを組める可能性があるという点が大半。特に
ブルーオースのマイナス評価は?
反対にマイナス評価で多く見られるのは「課金ゲーである(課金しないと強くなれない)」というもの。正直こうしたマイナスレビューは課金要素のあるゲームであれば全てにあります。新機能や新イベントなんかのために利益は必要ですし、最高レアリティがばんばん出たらレアリティ分けの意味がないですしね。
なので課金については置いておくとして、それ以外に多いなと感じたのは容量が2.4GBと異様に重いこと・UIや操作性の悪さ。かなりスマホに空き容量がないとキツイですし、ついでにバッテリーも結構な勢いで減っていきます。iOSの方にはありませんでしたし自分も感じませんでしたが、androidの方ではスマホが異様に熱くなるという事もあるようです。
ちなみに、戦闘面ではカメラ(ビューアングル)勝手に動くので「見たい方向と違う!」と思う場面や、カットインが入るせいで操作にズレが起こる時がありました。慣れれば操作はそれなりに出来ますし、カットインもOFFに出来るのですが…ちょっと勿体ないなぁと感じる部分もありますね。
個人的見解と評価
個人的な意見として言うと『蒼藍の誓い – ブルーオース』はギャルゲーです。アクションシューティングを楽しみたいと思うと操作性が悪かったり、戦略部分がデッキ編成くらいしか無かったりと少し消化不良。ストーリーも悪くはないんですが、有りがちというか個性がないように感じます。バトルやゲームストーリの面白さ重点を置いてプレイしたい場合はモヤっとする部分があるかもしれません。
対してキャラクターはとても可愛らしく、全キャラに3Dモデルがあるのも嬉しいポイント。グラフィック面でのクオリティはかなり高いです。3D系のゲームも結構リリースされていますが、トップレベルと言っても良いのではないかなと。ストーリーや育成コンテンツも萌え要素? キャラクターの可愛さを押している感じが強いので、好みに合う子がいれば楽しめる内容ではあると思います(バトル要素などもものすごく悪いわけではないので)。ARカメラ機能などもありますしね。