10月にリリースされ、じわじわとユーザーが増えているように感じるMMORPG『幻妖物語-十六夜の輪廻』。和風テイストの強い世界観と、広告に使われている「結婚と子作りが出来るアプリ」というキャッチコピーのインパクトで気になっている方も多いのではないでしょうか。リリースから出遅れた筆者が、やってみようか迷っている方に『幻妖物語』について紹介したいと思います。
『幻妖物語』概要とゲームの世界観
アプリ概要
『幻妖物語-十六夜の輪廻』は2019年10月17日にリリースされたスマホ(iOS/Android)向けのMMORPGゲームアプリです。配信会社は「Lost Crown~亡国の姫と竜騎士の末裔~」や「Aetolia:エトリア-冒険のラプソディー」などのMMORPGを配給しているEYOUGAME。中国語のゲームをローカライズしている会社さんなので、ちょっと意外ですよね…。
アプリは基本プレイ無料、課金すると赤勾玉を購入できガチャやアイテム購入に使えるシステムとなっています。無料の範囲内でも出来ることはたくさんありますのでまったり『幻妖物語』の世界を楽しみたいなら無課金でもOK、ただし高レアリティ―キャラの排出率は低めに感じます。そのため上を目指す方の場合「課金しないと無理ゲー」という声もあります。
『幻妖物語』の世界観とバックグラウンド
『幻妖物語』は高天原、黄泉の国、妖怪が存在する純和風な幻想世界のお話。
千年前に妖怪達を率いる堕落した神“カーナ”が妖怪を率いて、高天原の主神“天照”へと戦いを挑んだことが物語の発端となっています。“天照”は仲間の神々と力を合わせて“カーナ”の魂を封印したものの、一部の妖怪は満月の夜に人間界へと現れて暴れるようになり力(妖力)を蓄えていきます。
そして
千年後のある日、月は永遠の満月となり
力をつけた妖怪達が人間界を襲撃し始めた半妖一族は人間と絆を結び、交わした約束を守るため
妖怪に対抗すべく陰陽術を習得した
十六夜の輪廻の真相を解き明かすため
陰陽師達は退魔の冒険へと旅立つのであったーー出典:幻妖物語公式サイト
はい、ここから物語(ゲーム)がスタートします。
プレイヤーは人間と絆を深めている半妖一族、陰陽師の一人になります。バトルで一緒に妖怪と戦ってくれる巫女と契約したり、装備品を集めたりしながら、幻妖世界の平和を守るために悪しき妖怪たちと戦いゲームを進めていきます。やる事というか、大まかな流れは一般的なMMORPGとそこまで乖離していませんが、世界観が和風のため新鮮さがありますね。
プレイヤーキャラの作成は当然ながら男女を選べますが、顔の色やパーツを組み合わせて細かくキャラクターデザインをすることはできません。自身のアバター的な感じではないかな。
『幻妖物語』のシステムと魅力
主なゲームシステム
『幻妖物語』は一般的なMMORPGにあるコンテンツは大体揃っています。というか、呼び方が違うだけでシステム的にはオーソドックスなスマホ向けMMORPGだと言っちゃって良いはず。プレイヤー登録画面を終えるとムービーが流れ、その後いきなりフィールド画面でのチュートリアルが始まります。まんまこの動画でした↓
『幻妖物語』のゲーム内ではプレイヤーと一緒に戦ってくれるキャラクター達(ガチャで排出されるカードのようなもの)を「巫女」と呼び、プレイヤーを載せて移動してくれる「契約獣」というキャラクター達がいます。それにプラスしてプレイヤーが身に着ける装備品類で総合的な戦闘力が決まるシステム。
育成・カスタム要素が多いですし、ゲーム動画を見ると結構難しそうですよね。しかし!『幻妖物語』はフルオートでガツガツ進めてくれるある意味放置ゲーでもあるので、エンジョイ勢はそこまで深く考えなくてもプレイできます。
ギルド・結婚・子作り
MMORPGに限らず、スマホゲームだと大抵ある機能なので説明は不要ですね。
ただギルドごとによってエンジョイ勢派、ガチ勢派に分かれているので注意が必要。ユーザー同士のトラブルを避けるには、ギルドに加盟する際にきちんとそのギルドの雰囲気を確かめることが第一です。一番上に表示されたギルドを押してはいけません。定時開催のギルドイベントへの参加をマストにしているようなところもあるので、自分のプレイスタイルやログイン時間を考えてギルドを選ぶようにしましょう。
結婚と子作りについて
『幻妖物語』にはプレイヤー同士の結婚・子作り&子育てという機能があります。広告にも「結婚と子作りが出来るアプリ。同性婚も出来ます」というキャッチコピーのようなものが書かれていたので、このシステムが売りなのでしょう。使用しているプレイヤーアバターの性別に関わらず結婚できる=同性婚もOKというのが珍しいですね。ちょっと勇気がいりますけど。
この情報が解禁されたときにTwitterではBL婚や百合婚押しの皆様が盛り上がったとかw おそらくこうしたシステムになったのはプレイヤー(の分身)の性別が偏っていて結婚機能の利用に偏りが出ないようにしたとかだろうと思われます。あまり深く考えず気の合うプレーヤーさんと親友登録するくらいの感覚で結婚してOKかと。神輿に乗ったちょっと笑える結婚式が見られたりもするので、ネタ婚なんていうのもあります。
結婚によるボーナスもありますし、結婚した相手との子どもを作ることも可能。子どもは「子育て」で強化するとバトルで一緒に戦ってくれるようになる=ゲームを有利に進めることが出来ます。ゲーム内でも結婚と言われるとちょっと身構えてしまう方もいるかもしれませんが、ゲームの一環と割り切って恩恵を手に入れた方が得。ただしプレイヤー内でも結婚を巡ってのトラブルネタを結構見かけますので、MMORPGとして最低限のマナーは守りましょう。
便利すぎるオート機能が豊富
スマホ向けMMORPGはPC版のガッツリしたものとは違い、スマホという限られた画面面積と短時間でもプレイ可能な操作の簡単さが売り。『幻妖物語』も例に漏れず、ワンタップでオートモードに切り替わり勝手に進んでいきます。
クエストの一覧から挑戦したいクエストをタップすれば自動で進行、バトルもオートでこなしてくれるのでプレイヤーは時々画面を確認する程度でOK。湧きの速度も速いので序盤はオートモードでほっとくだけでサクサクとレベルが上がります。プレイ開始から一時間以内でLv.60以上。
オフラインでも経験値が増える
最近のMMORPGで使われるようになった「オフライン狩り」機能も『幻妖物語』には搭載されています。これは設定さえしておけばログインしていなくても自動でバトルを進めて経験値を獲得してくれるというシステム。学校や会社に行っている間もレベルが上がりますから、忙しくてログインできない間にギルドメンバーやフレンドとのレベル差が…という事態が起こりにくい点も嬉しいですね。
こうしたオート機能の充実により『幻妖物語』はがっつりゲーム時間を確保できない方、アクション系の操作が苦手な方でも進めやすい仕様となっています。もはやMMORPGよりも放置ゲームに入れたい域です。新規プレイヤー、MMO初心者さんでも入りやすいですね。
育成のカスタム性が高い
MMORPGというジャンルに区分されている『幻妖物語』ですが、プレイしてみた感覚としてはバトル・アクション的な要素よりも育成がメイン。育成・カスタマイズ要素が多すぎて良くわからん、というレビューも結構見かけます。やりこみ要素はこの育成部分ですね。
プレイヤーキャラクターと巫女両方に強化要素があります。
プレイヤーは武器・防具などを装備してステータスアップ、さらに各装備アイテムの強化もあります。また、ゲームを進めるとイベントやログインボーナスなどで手に入るスキンを使ったアバターカスタマイズもできます。アバターアイテムの装備でステータスも変わるので、実用性を重視するも良し・個性を押し出したりオシャレに組んでみるのもあり。
「巫女」や「契約獣」についても強くなると見た目が変化するほか、スキンでビジュアルのカスタマイズが出来ます。アバターと巫女については美少女要素がかなり強め。ちなみに巫女の強化は霊力強化石というアイテムを使ってEXPを上げる→レベルアップという流れなので、よく使うキャラクターを優先的にレベルアップしていきましょう。
『幻妖物語』のレビューと個人的評価
『幻妖物語』にはマイナスレビューも
高評価が多い『幻妖物語』ですが、SNSやレビューサイトを見ているとマイナス評価もあります。その中でも多い意見が
- アクション性が低い
- チュートリアルの説明が少ない
- ガチャのレア排出率が低い
- スキンが世界観を壊している
- ユーザー同士の相性問題
また、初っ端からオートで進めるため、よく分からないうちにレベルアップと話が進んでいる→序盤を越えていろいろ考えなくてはいけないときに使い方が分からない、という声も。クエストの受注から完了報告→次のクエスト受注と完了報告と全てオート、バトルも当然オート、装備品もオードで装備……便利ですが、ちょっと行き詰まったりして育成や手動プレイを考えた時に「え? あれ?」状態になります(実話)。最初の方はある程度自力でやった方が良いかもしれません。
個人的に最も共感したのは「スキンが世界観を壊している」というレビュー。せっかく和風で独特な雰囲気を持つゲームなのに“水着”や“女子高生”と現代風の着せ替えが登場する点はどうかと。一部のファンの方には嬉しいのかもしれませんが、違和感が…。
『幻妖物語』の個人的評価
ガチャのレアリティと、他ユーザーさんとの兼ね合いについては『幻妖物語』に何を求めるかにもよります。他のMMORPGもそうですが、こういったゲームはエンジョイ勢とガチ勢の温度差が激しいです。なので評価もどちらの派閥かで分かれるのではないかと。
イベント上位を狙いたい場合は確かに課金しないと良いキャラが手に入らない、無課金では厳しいゲームと言えます。フルオートを押しているゲームということもあり、MMOの醍醐味の一つである共闘部分も弱め。ガチャの渋さも考えると、確かに他のMMORPGの方がやり込み甲斐はあるように感じます。逆にコミュニケーションをとりながら楽しくプレイしたい場合、無課金でも全く問題なくプレイできます。
なので『幻妖物語-十六夜の輪廻』を楽しめそうだなと思う方は
- 和風の世界観が好き
- 妖怪や伝奇キャラが好き
- 可愛いマスコットキャラ好き
- MMORGPに苦手意識がある
- まったり楽しみたい
方です。
個人的にはまったり派・ライトユーザーに適したゲームという印象。課金組との戦力さ、温度差によってギルド・フレンドからから切られるというのはどのゲームでも起こりえる事なので、特別『幻妖物語』のプレイヤーがシビアということもないと思います。楽しくプレイすることを重要視しているギルド、プレイヤーさんもたくさんいらっしゃいますよ。