『Lyn(リン ザ ライトブリンガー)』をプレイ !美麗グラ以外に見所はある?

RPG/カードバトル

RPGアプリ『Lyn:The Lightbringer(リン ザ ライトブリンガー)』。韓国では一年以上前にリリースされランキング上位を獲得したこと、原画の雰囲気そのままに3D化する“アートテクスチャペインティング”によって「イラストがそのまま動く」とメディアで取り上げられたことで日本でも多くの事前登録を確保した作品です。

しかし、リリースからのレビュー評価はイマイチ。グラフィック以外に見所が無い、キャラクターが不気味など辛辣なレビューもあります。今回は実際のゲームシステムやグラフィックの紹介、事前登録もしていた筆者が実際にプレイしてみて感じた事をレビューさせてもらいます。

Lyn:The Lightbringer(リン ザ ライトブリンガー)とは

アプリ概要

『Lyn:The Lightbringer(リン ザ ライトブリンガー/以下リン)』は2020年6月24日から日本向けのサービスがスタートした、基本プレイ無料のスマホ向けリアルタイムコマンドバトルRPG。開発・提供元はPULSAR CREATIVE,Inc。聞き覚えのない企業ですが、韓国で作成された『リネージュII』のアートディレクターだったジョン・ジュノ(Juno Jeong)氏がCEOを務めていらっしゃるモバイルゲーム開発会社なのだそうです。

『リン(Lyn)』はこのPULSAR CREATIVE,IncとNexon Koreaが提携し、グローバル配信権を獲得したというゲームアプリ。2016年頃から開発に関する発表・イラスト公開などの情報はちょこちょこと発表されていたようです。『リン(Lyn)』のキャラクターを『リネージュII』のアートディレクタージョン・ジュノ氏がデザインしているという点でも注目度は高かった模様。

参考元:Social Game Info

そして世界市場では2019年3月から配信がスタートし、一年以上が経過してやっと日本版も公開されたという流れ。ちなみに、お膝元といえる韓国のApp StoreやGoogle Playではランキング上位にも入り高評価を得ているアプリ。日本版リリース開始時は約150名のキャラクターが実装されていますが、韓国版では既に250名位実装されているのだとか。日本版のゲームバランス調整はどうなのかという点が事前登録・リリース直後からプレイ組の関心事でもあります。

リン(Lyn)のイチオシはグラフィック

『リン(Lyn)』は「絵画なのにリアル!」「イラストがそのまま動く」などとも紹介され、“アートテクスチャペインティング”という特殊な技法で表現されていることがアピールされていたゲームでもあります。“アートテクスチャペインティング”というのはイラストもしくは3Dモデルに対し、元のイラストや布・石などのテクスチャを組み合わせることで質感を表現するという技法。

何を隠そう、自分もこの動画を見て興味を持ったクチでございます。App StoreやGoogle Playの低評価レビューで「キャラデザが無理」と書かれている方も結構いらっしゃいますが、そこはインストール前に動画見て判断すべきかと。日本のアニメに近いタッチの萌え系・可愛い系キャラクターが好きな方にとっては不気味に感じてしまうかもしれません。

自分は(特に女の子キャラの場合)こういう雰囲気のビジュアルも嫌いではありませんので、こういう世界観なんだなという認識。ドール(ドルフィー?)がお好きだったりすると、リンのキャラデザも結構好きという方もいらっしゃるのではないかなと思います。

リン(Lyn)の世界観とストーリー

リンの世界観や歴史などのバックグラウンドはオープニング部分で語られません。森の中で主人公の少年(ジン)とトップビジュアルの女の子(リン)がイチャイチャしているようオープニングムービーが流れた後、いきなり主人公とリンがヨーロッパ風の街並みを歩いているシーンに。

そして追われているというような会話が起こって、チュートリアルがスタートします。ここからはガチのチュートリアルで敵役が登場してリンが連れ去られてしまい、ドラゴンと戦っていた主人公は遠くに吹き飛ばされてしまうという進行。説明がかなり「何それ」状態ですが、プレイしていても展開が急だしストーリー的な説明が少ないのでよくわかりません(苦笑)

ソフィアって誰やねん、と。。

世界観については『Lyn:The Lightbringer(リン ザ ライトブリンガー)』の公式サイト“STORY”という項目があり

かつて光と闇の神々は、悠久とも思われる長い年月、
大いなる犠牲を払う戦いを繰り広げ、そして光が勝利を収めた。
その後しばらくの平和が続き、
かつての戦いの惨劇は寓話や英雄譚の中だけのものとなったかと思われた。

しかし、闇は滅びたわけではなかった。

運命をつかさどる光の子と、死神が、それぞれ生まれた時、
戦いの歯車は再び密かに回転し始めた…。

引用元:LYN公式サイト

と紹介されています。
これが世界観・ゲームストーリーのバックグラウンドですね。

更にゲーム内にあるキャラクター図鑑的な部分を見て

はじめてソフィアは一緒に暮らしていた人らしい、とか、リンと森で出会っていたのか!とか冒頭の流れをつかめる感じです。チュートリアル後に登場しストーリー上で重要扱いされているキャラクターは設定もストーリー内に出てきますが、ゲーム開始以前のストーリーは自力で調べないと良くわからない流れ。本編は大雑把に言うと惚れた女を救いに行くぜ、ヒロインは実は特別な存在で~という王道ストーリーです。

リン(Lyn)のゲームシステムと個人的感想

バトルは簡単・オート機能が充実

『リン(Lyn)』のバトルシステムはリアルタイムコマンドバトル…という事になっていますが、基本的に他のゲームで言う“セミオート”状態にセッティングされています。攻撃範囲内への移動・通常攻撃はキャラクターが勝手に行うのがデフォルト。何の設定もしていない場合でも、プレイヤーが行うのはスキルを発動させる・一部のボス戦であればバーチャルパッド敵攻撃を避けるだけ。

更にバトル画面右上に表示されているアイコンをタップで

  • セミオートモード
    →アクティブスキル自動発動
  • オートモード
    →アルティメットスキルも自動発動
  • 倍速戦闘
  • カメラアングルの切り替え

などが行えます。ストーリー導入部分では不親切なところが目立ちましたが、バトルや育成に関してのチュートリアルは親切め。ティアというナビゲーター的キャラクターが操作を教えてくれますし、スキルコマンドは3つとシンプル設定なので普段RPGをプレイされていない方でも操作に困ることは無いでしょう。注意するのはバトル毎に制限時間(画面左上のバーに表示)があるという事くらいでしょうか。

※画像はチュートリアルのために画面が暗くなっていますが、実際は明るく表示されます。

バトル要素はストーリー以外にも

最序盤のうちはチュートリアルや操作に慣れるためにストーリーモード(ホーム画面では“冒険”と表示)でバトルをしてステージを進めていくことになります。ストーリー以外にも“挑戦”と“対戦”というボタンもあり、プレイヤー同士で対戦したり、協力し合って巨大ボスを倒すレイド戦など他スマホゲームと同じようなコンテンツも充実しています。

デッキ編成がキモ

バトル自体はデフォルトでセミオート状態なので、プレイヤーが考えるのは出撃チームのデッキ編成の方になります。キャラクターは見た目に準じて支援系・壁系・魔法攻撃系などの特性に分かれており、デッキでは前衛・中衛・後衛いずれかのポジションに配置します。スキル同士の相性もありますし、前衛・中衛・後衛それぞれに陣形効果というパッシブスキルのようなものも付けられます。やり込み要素の一つですね。

ちなみにコマンドバトルと聞いて想像するよりも『リン(Lyn)』のバトル画面は動きがあり、特にキャラクターごとの必殺技と言えるアルティメットスキルの演出は派手。PCゲームやPS4と比較してしまうとアレですが、スマホ用アプリとしては動きも滑らか。ヌルヌル動いてザクザクと敵にダメージを与えたり爆発させてくれます。

育成要素はしっかり

『リン(Lyn)』の育成システムはザ・王道という感じで、下記6つが用意されています。

  • 成長
    →キャラクターのレベルアップ
  • 進化
    →レアリティ(星ランク)を上げる
  • 強化
    →同キャラを掛け合わせて+6まで強化(アルティメットスキルの上限に影響する)
  • スキル強化
    →各スキルのレベルを上げて強化
  • 合成
    →所有キャラを消費して素材キャラの星ランク、もしくは+1のキャラを入手
  • 装備
    →武器や防具などを各キャラクターに装備させる

王道でありながら本格的ですよね。
ちなみに装備はキャラクターのタイプによって装備できるアイテム・出来ないアイテムが分かれています。スマホ向けのRPGだと回復職が大剣を装備できちゃうゲームも普通にありますから、ある程度の縛りがあるのが個人的には嬉しかったりします。

また、登場する英雄は全て星6まで育成可能。星6に到達すると上位版のコスチュームがプレゼントされ2つの衣装から好きな方を装着させられるという機能もあります。キャラクターを合成して別キャラを作る以外に、キャラクターを取引できる「取引所」というバザーのような機能もあります。ガチャ以外にもキャラの入手方法があるのは嬉しいですね。

グラフィックについて

『リン(Lyn)』の一番のアピールポイントと言えば「美麗なグラフィック」「イラストがそのまま動く」という宣伝文。自分もこれが見てみたくて事前登録したところがありますし、気になっていた方は多いのではないでしょうか。先行プレイのレビューなどではべた褒めしている方もいらっしゃいますが、個人的意見を言わせて頂けば正直微妙。ゲーム中に入ってくるムービーはPS2時代くらいのクオリティで、最新3D技術感は感じられませんでした(iphone11使用)。

公式サイトでは2Dと3Dの切り替え表示デモもあるのですが…何だかなぁという感じ。ヒロインのリンは比較的再現度が高いのですが、主人公のジンの方は

なんか違う…! と思ってしまいます。あと3Dモデリングのカクカク感が個人的にはPS3以前っぽく見えてしまうのですが…端末によって違うのでしょうかね。

もちろんスマホゲームとしては低クオリティという訳では無いですし、バトル画面なんかはスムーズに動くので不自由はないのですが。ものすごく期待していてハードルが高くなっていたこともあり、正直に言えばグラフィック部分は想像を下回っていました。“アートテクスチャペインティング”の技法も製作段階に使われるもので、画質が下がるとプレイヤーには関係ないような気がします。

好みの問題ではありますが…

App StoreやGoogle Playの両方でマイナス評価を付けている方のレビューに多いのが「キャラクターデザインが嫌い・グラフィックが気持ち悪い」という内容。確かに『リン(Lyn)』に登場するキャラクター達のビジュアルは(特に日本では)一般受けするものではありませんが、そこはインストール前にイメージ画像や公開されている動画を見て自分で判断しなさいよと思う部分。

が、主人公ジンを筆頭とした男キャラのモデリングには何というかちょっと雑さを感じてしまうのも事実。女性キャラクターや動物っぽいキャラはイメージビジュアルとそう離れていない=こういう画風が受け入れられないという方でなければ綺麗・可愛いと評価できるものですが、男性キャラはイメージビジュアルとの落差を感じてしまいます。好みの問題かもしれませんが。

勝手にメリットデメリットを考察してみた

2020/06/24から正式配信を開始した『Lyn:The Lightbringer(リン ザ ライトブリンガー)』。リースから3日経過した時点でのアプリストア内での評価は

  • App Store:星5つ中4.2(評価件数1,945件)
  • Google Play:星5つ中3.5(評価件数578 件)

となっています。レビューを書かれている方は星1~2評価を付けている否定派、星4~5を付けている肯定派の方にくっきりと分かれている印象が強いです。低評価派で多数なのはキャラデザが嫌というもの、プラスしてガチャが出ない・重課金ゲームだろうなどが多いのはいつもの事ですね。

リン(Lyn)のメリット

  • 王道RPGコンテンツ完備
  • 定番機能が多いので操作に困らない
  • オートバトルで片手間プレイも出来る
  • 独特の雰囲気を持つキャラクター
  • グラフィックが綺麗
  • 育成部分などやりこみ要素がある

リン(Lyn)のデメリット

  • ストーリーがありきたりで薄め
  • キャラが好みに合わないと苦痛
  • キャラとCVの不一致感がある
  • システムに斬新さが無い(古臭い)
  • 戦闘面で操作できることが少なすぎる
  • スマホプレイだと文字やアイコンが小さい

リン(Lyn)総評

女の子のキャラクタービジュアルは好みな部類、コンシューマーゲームのRPGも結構やっている人間なのでシステム的な部分でもそうマイナスに感じる部分はありません。今どきのスマホゲームと比べると戦闘がスキップ出来ない、陣形や装備品の制限などを面倒に感じることもあるのかもしれません。次項目で紹介するようにリセマラ数回で古代キャラが引けたので、ガチャも運の良し悪しだけで排出率詐欺ということは無いはずです。

証拠に序盤も序盤のスクショ↓

難点は同じ星ランクのキャラが必要とされる強化・アイテムをそろえるのが大変な進化。配給元としても延々無料でプレイされても困るわけですから、この辺りは条件キツめにしている気がします(他のゲームもそうですが)。あとミュート状態でゲームしていることが多いので気にならなかったのですが、評判悪いので聞いてみたところ確かにCVは微妙でした。

ストーリーは良くも悪くも王道(先が読める感じ)。ゲームシステムも王道で他ゲームとの違いは無いのでリン(Lyn)をプレイするかどうかはグラフィック、特にキャラクタービジュアルが好みか否かで分かれるはす。キャラが苦手だけど続けたい、と思うようなコンテンツは無いでしょう。逆にキャラが好きであれば他のPRGアプリ類に劣らぬコンテンツはあるのでリンをプレイする。そんな気がします。

リセマラは多少頑張るべきゲームかも

App Storeなどに書かれている説明では初回のガチャ(召喚)は何度でも選択できるので「リセマラ不要!!」と書かれていますが、結論から言うとリセマラはした方が良いです。というのも選択召喚は1体のみで、メインはその後に事前登録ボーナスとしてもらえるダイヤで行う10連+1回のガチャ。最初に出来るガチャ数は11回(+1日1回無料分ですがこれは基本星3だと思った方が良い)ですが、伝説クラスの英雄排出率は1%と低め。合成や取引所も無課金だと序盤はほとんど使えないので、スタート時点でそれなりのキャラを確保しないと辛そうです。

自分が初めてプレイした時も画面端で他ユーザーの方のチャットで「リセマラした方が良いのかな」「そっちの方が良いですよ」「行ってきます!待っててね」みたいな会話が展開されておりました。ちなみに自分は3回ほどリセットし、古代クラスの“ロキ”と防御の“ヴァイル”が出たところで止めました。まだ各キャラクターの情報も少なくて分からない部分も多いので、最高ランクの古代クラスも出たし良いんじゃないかなと。

攻略サイトなどではリセマラ終了時の目安を「古代ランクキャラ2体」と紹介されているところもありますが、2体確保しようと思うとものすごく時間がかかると思います。

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