爽快パズルRPG『セイクリッドブレイド』は神ゲーかクソゲーか

パズルアクション系RPG『セイクリッドブレイド』紹介記事トップ用画像 RPG/カードバトル

パズルとバトルがセットになった、某大御所ゲームを彷彿とさせるRPGアプリ『セイクリッドブレイド』。世界観とグラフィック面では好みだったものの、パズル系があまり得意ではないためリリースされてもインストールせずにおりました。

が、気になるゲームをApp storeで探していたところ『セイクリッドブレイド』のレビュー平均が★5中4.5とかなり高評価。のわりにレビュー内容は辛めも多く…気になるのでインストール&プレイしてみました。バトルシステム以外のゲームコンテンツや、パズル系苦手な人がどうなったか感想・レビューを書かせて頂きます。

セイクリッドブレイドとは

アプリ概要

『セイクリッドブレイド(SACRED BLADE/略称セイブレ)』は2020年5月19日より正式配信がスタートした、iOS/android向けのゲームアプリ。ジャンルとしてはRPG(ロールプレイング)に分類されていますが、バトルでは同じ色のエレを繋げるようになぞることで攻撃するというパズルゲーム要素も強く取り入れられています。メディアでは“パズルバトルRPG”と紹介されることも多いゲームですね。

パズル要素アリのRPGと言えばロングセーラーアプリのパ●ドラがありますよね。失礼ながらパクりフィーチャー作なのではないかと思っていたのですが『セイクリッドブレイド』のバトルシステムはちょっと別物。詳しくは後記のバトルシステムでご紹介しますが、パズルフィールドの中に敵・デッキ編成したキャラクター達が入り込んでマス目を動くような形になっています。このため、パ●ドラとはまた違った面白さがありますよ。

ちなみに、『セイクリッドブレイド』の開発・運営はGRAVITY GAME ARISE Co., Ltd.という、韓国企業GRAVITY(グラヴィティ)系列の日本法人となっています。韓国のGRAVITYと言えば大ヒットMMORPG『ラグナロクオンライン』の開発元(※日本での運営権はガンホーが獲得)。近年はスマホ向けゲームも多く手掛けており、日本法人GRAVITY GAME ARISEからも昨年には『ゆめいろファンタジーラテール』がリリースされています。

セイクリッドブレイドの世界観・ストーリー

『セイクリッドブレイド』は小さな村で暮らしていたアレスという少年が主人公。

彼の元にある日突然、聖女のリアが訪れ、彼は“聖剣”に選ばれた救世主であると告げられるところからゲームはスタートします。救世主に“聖剣”を託そうとするリアを追ってきた帝国軍も既に追いつき、アレスは訳も分からぬまま戦闘に巻き込まれていき――という王道ファンタジーが『セイクリッドブレイド』のストーリーとなっています。

ちなみにプレイ開始時には…

主人公アレス達よりもずっと昔、神代の時代から“聖剣”にまつわるムービーが再生されますよ。序盤ではこのオープニングムービーから話が飛びすぎて「関係あるの?」という感じになりますが、ストーリーを進めるうちに主人公アレスに託された“聖剣”を軸にストーリーが明かされていきます。

個人的にストーリー部分はRPGに欠かせないものだと思っているので…。きちんとストーリーが作られており、ゲームを進めていくことで段々と色々な事が明かされたり主人公の成長が見られたりするのはかなり好印象でした。ストーリーを進められると飽きないですしね。

セイクリッドブレイドの魅力

シンプルだけど癖になるバトル

『セイクリッドブレイド』の売りであり最大の魅力と言えるのはパズル要素が盛り込まれた、シンプルながらも奥深いバトルシステム。バトル画面は同じ色を消すパズル、タクティカルRPGでよくあるマス目状のバトルマップをミックスしたような仕組みになっています。

マス目にで区切られているバトルフィールド上に味方ユニット(3人まで)・敵・エレと呼ばれる属性によって色分けされたモンスターの3種類が配置されます。味方ユニットから敵までを同じ色のエレで繋げることで攻撃できる、というのが基本的なバトルシステム。繋げたマスの数が多いほどチェイン数が上がる=強力なチェインスキルが発動します。

更にキャタクターには“アシストスキル”が設定されており、味方が発動条件と一致するエレを消した際に発動します。チェイン数・チェインスキルの威力範囲は画面をなぞっている状態で表示されますが、アシストスキルは発動するよとキャタクターの吹き出しが出るだけなので把握しておかないと無意味になってしまうこともあります。

また、エレの撃退やマス目上にあるアイテムの取得によってMPが貯まると“アクティブスキル”もあります。使用可能になるとアクティブスキルアイコンが光ります(上の画像であれば全員使用可能状態)。アクティブスキルはマス移動せず、アイコンタップのみで発動可能

時間制限ではなく回数式

同じ色のエレをなるべく多く繋げてから敵キャラを攻撃するというパズル系のバトルシステムが採用されている『セイクリッドブレイド』ですが、キャタクターをどのように移動させて攻撃する際に時間制限はありません。1バトルごとに上限回数が決められており、キャタクターを一回動かすごとに-1されていく“回数式”になっています。アクション的な速さは必要ないので戦略熟考派の方でも楽しめる仕様となっていますよ。

王道ストーリー×キャラクター

ストーリーについては上でも紹介しましたし、あまり言ってしまうとネタバレになってしまうので言いませんが。『セイクリッドブレイド』のストーリーはザ・王道といった印象。“聖剣”の持ち主として選ばれた主人公アレスが世界を救うために大精霊の加護を集めたりなど目新しさはないものの日本人受けするというか、馴染みやすい話の展開となっています。

日本語がおかしくて気になる・イラっとするところも無いですし、日笠陽子さんや田村ゆかりさん、小倉唯さん、伊藤静さん、早見沙織さん、松岡禎承さん、柿原徹也さんなどなど人気キャタクターを演じた経験のある声優さんを多数起用されています。豪華声優陣のボイス+やっぱり王道な印象のBGMで耳にとっても安定感抜群なゲームです。

そしてキャタクターデザインも…

画像元:セイクリッドブレイド公式サイト

日本人にも親しみのある二次元系、かつ柔らかめのタッチと色彩で描かれた綺麗なビジュアルになっています。このあたりも王道というか、あまり好き嫌いが分かれない(人を選ばず万人受けする)ように設計されているように感じますね。女子キャラは可愛い系~セクシー系まで幅広く、男子キャラは大人っぽいもしくはワイルド系イケメンが多い印象です。

ストーリーはキャタクラーたちの会話によって進んでいくので、ビジュアルだけではなくそれぞれのキャタクターの個性もはっきりと設定されています。

キャラクター強化・育成

『セイクリッドブレイド』のキャラクター育成は割とシンプルで、育成部分にまで戦略性を求められるようなタイプではないです。ユニットの育成ページにはタブが5つあり、

  • 成長
    ユニットのレベルアップと装備
  • スキル
    各種スキルのレベルアップ
  • 進化
    同じユニットを合成して強化
  • 転生
    元よりも1段階レア度の高い“ユニットの兆候”へ変換
  • 衣装
    バトル画面でのビジュアル変更。一部衣装は特殊効果付きの装備品に近いものも有。

が可能になっています。よくあるカード系RPGのようにキャラクターを何枚も掛け合わせることで進化もしくは覚醒するタイプではありませんが、ユニットを最大進化(N3やR3という表示になるまで)して転生させることで「ユニットの兆候」というアイテムを獲得できます。

「ユニットの兆候」はショップで一度入手したことのあるユニットの欠片(集めるとユニット1体が解放される)と交換できるので、自分の好きなキャラ・強化したいレア度の高いキャラクターに変換していく形です。二枚目の画像、○で囲われたNやRなどと書いてあるコインのようなものが「ユニットの兆候」です。

クエストやダンジョンなどコンテンツも

一般的なスマホ向けPRGと同じく『セイクリッドブレイド』にも町の人のお願いを解決することで報酬を得る“クエスト”や、曜日ごとに各属性のスキル強化素材がゲットできる“曜日ダンジョン”などストーリーバトル以外のコンテンツが用意されています。

下部メニューの【クエスト】内コンテンツは

  • ゲリラダンジョン
    ユニットのレベル上げアイテム“成長石”を入手
  • 曜日ダンジョン
    曜日により異なる属性のスキル強化素材を入手
  • 降臨ダンジョン
    高難易度・限定アイテムやユニットを入手可能
  • クエスト(村クエスト)
    ユニットの欠片・ゴールドを入手

の4種類。その他に「レイド」ではフレンドもしくは自動マッチングで選ばれた他プレイヤーと協力してバトルを行い武器制作素材を入手できます。しかしながら、レイド機能とほぼセットのはずの“ギルド”システムは未搭載。このレイド機能とスタミナを送り合うことが出来るフレンド機能はありますが、どちらかと言うとソロプレイよりのゲームコンテンツに感じられます。

レビュー評価の傾向、実際にプレイした感想

2020年5月19日より正式配信がスタートした『セイクリッドブレイド』。7月末日のiOS/androidユーザーの皆様の評価は

  • App Store:星5つ中4.5(評価件数3,679件)
  • Google Play:星5つ中3.9(評価件数3,769 件)

となっています。世界規模でDL数上位のビッグタイトルからすると評価数が少なめですが、評価平均、特にApp Store=iOS側の評価が高いことが分かります。評価の高さが気になった事もあって自分も始めた組ですしね。

高評価レビューで多い内容

  • キャラクターが魅力的
  • 衣装チェンジでステータスがきちんと変わる
  • 王道ファンタジーPRG好きには良い
  • パズルゲームとして面白い
  • 戦略×パズルの組み合わせが良い(ユニットのスキルと編成・動かし方でバトルに勝てたり勝てなかったりするのが面白い)

セイクリッドブレイド』はザ・王道という感じなのでそういったストーリーが好きな方、放置プレイやアクションではなく頭を使ってコンボを繋げるのが好きという方の評価が高いです。バトルシステムやユニットの特性・スキルを理解するまでに何度か動かしてみないと分からない部分があるので、そこを楽しいと思えるタイプの方には良さそうです。

低評価レビューで多い内容

  • ストーリーもキャラもド定番すぎる
  • チュートリアルが不親切
  • 石の配布が少ない(ガチャが引けない)
  • 武器・ルーン素材が集まらない
  • 限定条件でのみ破壊できるバリア持ちの敵が倒せない

王道すぎる世界観・ストーリーは「古臭い」や「何か陳腐だな」と感じる方もいらっしゃるようです。また『セイクリッドブレイド』はバトルシステムが独特のため出来ない・面倒くさい・テンポが悪いなど好みに合わなかったという方のレビューも多く見受けられました。

個人的な評価と感想

時間制限が無く熟考できるパズルタイプで、王道ファンタジーが好きなので個人的には面白いゲームの部類に入ります。古臭いという意見もありますが、ちょっと懐かしのゲームっぽくてそれはそれで悪くないかなと。

難点はプレイ開始直後にひけるガチャの量も、毎日プレイしていて貯まるガチャ用石の量もかなり少なめという点。人によって感じ方は違いますが、序盤後半~中盤頃にはかなり敵が強くなってくるので、無課金範囲のガチャで入手できるキャタクターのみだと少し辛いです。

たまに「各キャラクターは最高ランクまで育成可能」と紹介されていることもありますが、進化(合成)の果てに手に入れられるのは“ユニットの兆候”というアイテム。“ユニットの兆候”で交換することが出来るのは所有したことのあるキャラクターなので、新規のSRが欲しいと思えばガチャ・ストーリーもしくはダンジョンでのドロップどちらかを狙うしかありません。序盤~中盤初頭だとそれも難しいので、周回レベル上げが苦にならない方でないと「課金ゲーじゃないか」という意見になるように感じます。

バトルシステムにしろ、キャタクターの入手・育成にしろ、時間をかけてコツコツプレイすることを楽しいと思える方向けかな、と。じっくり熟考派・盆栽ゲーは嫌いじゃないという方なら楽しめる率が高いはずです。運営さんに失礼かもしれませんが、個人的にはメインゲームというよりもサブゲームの位置付けがしっくりくるように感じています。

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